納豆の作り方

納豆を手作りして健康増進に役立てよう

納豆は体にいいことはよく知られています。
スーパーで結構安く手に入りますが、どうせなら手作りをしたい。
そんな思いから始めた納豆手作りですが、
こんなに美味しくて安上がりなものを独り占めしてはもったいない。
ぜひ皆さんにも手前納豆を作っていただきたくて、このページを開設しました。
納豆手作り記』の発展的姉妹編です。

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納豆手作り記  はじめに

 納豆を手作りする当たって特に参考にしたページが2つあります。一つは神奈川県農業技術センターの『農産物の上手な利用法』の『納豆』『作り方のアドバイス』です。もう一つは、『食品を手作りしませんか』の『漬け物類と納豆』の『納豆の作り方』です。どちらも色々な食品の手作りを、分かり易く丁寧に紹介しています。 今さら私のページを付け加える必要はなさそうですが、ひと味違うやり方を公開したいという自己顕示欲でしょうか。独自性の主張と言い換えたら笑われるかもしれませんが。

 ここではヨーグルトメーカなどの熟成器器、圧力鍋、ざる付きの二重パック、純粋培養された粉末の納豆菌を使っての納豆手作りを主に、それ以外のものを使う場合を従に、私流の手作りを公開します。なおサムネールをクリックすると、ウィンドウの左側に600×450ピクセルで拡大表示します。ブラウザの左に拡大写真用の余白をとっておくことをお薦めします。


 

納豆の作り方   必要なものを揃えます

納豆の作り方  私流の納豆作りに必要なものは、原材料の大豆、純粋培養された納豆菌または市販の納豆、納豆菌を使う場合は耳かき、納豆を種にする場合に菌液を作るときの箸、掻き混ぜたり小分けをする大さじまたは小ぶりのお玉、ダイソーで売っているざるつきの2重のレンジ用パック(商品名はセパレートパック 写真左)、棒状の温度計、秤、圧力鍋、圧力鍋に代わる鍋または蒸し器、ボウル中と小、蒸かした豆をあける中ぐらいの金網、菌液を作る小ぶりの容器、キッチンペーパー、クッキングペーパー、アルミフォイル、鋏、楊枝か縫い針、消毒用アルコールとそれをスプレーする容器、輪ゴム、盆です。アルコールや容器の露を拭うティッシュペーパーも手近に用意しておくといいでしょう。ざるつきの2重パックがない場合は、レンジ用パック、最悪の場合シールパックで代用します。容器のサイズは、保温に差し支えのない大きさです。

納豆の作り方  保温のためには、ヨーグルトの熟成器(ヨーグルトメーカーとも)が欲しいところでです。本音を言うと熟成器も手作りして欲しいですが、永く納豆作りを楽しむには、市販のヨーグルトメーカーが実用的です。値段は7〜8千円で、もし左の写真のようなものを手作りすると、その半分ほどの経費でできますが、性能も半分程度です。もっとも私はヨーグルトの熟成や、パンやピザ生地の発酵にも使っていますから、大きさでは私の勝ちですが、「ツインバード ヘルシークイーン HQ-2000」は前開きで、冷却機能があり、容器や納豆菌、納豆菌用のスプーンが付属していて、機能では私の負けです。なおメーカーごと、販売店ごとに機能や価格が異なりますので、丁寧に検索して、製品仕様を確認してください。ちなみにホームショッピングでは、ヘルシークイーンが6,980円でした。

 ヨーグルトメーカーの購入や熟成器の手作りをしない場合は、発砲スチロールまたは段ボール箱に、使い捨ての懐炉またはお湯を入れた湯たんぽやペットボトルを入れる方法や、電気のフットウオーマーなどで保温し、さらに毛布や布団でくるむ方法もあります。ただし20〜24時間という長時間に堪えるよう工夫しなければなりません。また適当なサイズのものをみつけたり、温度管理、用具の設置、保存などが、納豆手作りの障害にならないようにしましょう。


 

納豆の作り方  大豆を処理します

納豆の作り方  大豆を丁寧に選別します。傷や汚れのあるものやゴミを捨て、素性のいいものだけを小さめのボウルに計量します。家族の人数によって一回の量は変わりますが、ここでは100グラムとして進めます。なお大豆の粒の大きさは好みにもよります。食べ易さでは大粒のほうが好きですが、スーパーで売られている納豆は小粒か極小粒が主流です。小粒の大豆を試みたいのですが、近くの店では売っていませんでした。

納豆の作り方  大豆を洗います。3〜4回水を変えて、丁寧に洗い、400ミリリットルほどの水を加えて一晩浸します。翌朝早くから作業できるなら夕食後に、10時頃から始めるなら、入浴の前に豆を洗うことから始めると、時間の区切りがいいです。一晩経過すると、大豆は目方でおよそ2〜2.3倍に膨らみます。水切りをするときや圧力鍋からあげるとき、豆が溢れない程度の大きさの金網が必要です。

納豆の作り方  圧力鍋に金属製の鍋敷きなどを置き、その高さまで水を入れ、大豆の入ったボウルを置いて蒸かします。吸水が不足の場合や特に柔らかく仕上げたい場合は、ボウルにひたひたになる程度の水を入れます。吸水が十分な場合は、大豆を水切りして入れます。写真は水切りしたものです。

 圧力は2段階あるうちの低いほうで弱火で25分間蒸し、続けて高いほうで弱い火力のまま5分間蒸します。計30分で火を止め、圧力が下がるまで待ちます。圧力が1段階しかない場合は、40分間蒸します。圧力鍋がない場合は、赤飯を蒸かすようにして蒸かすか、普通に鍋で煮ますが、3〜4時間と大変時間がかかるので、お薦めできません。少々初期投資がかさみますが、圧力鍋は省エネと節約につながり、他の調理にも活躍します。なお煮上がった豆が親指と小指で潰せるぐらいの柔らかさがよいと指導するページがありますが、火傷をしますから決してやってはなりません。


 

納豆の作り方  器具を殺菌します

納豆の作り方  圧力が下がるのに15〜20分かかりますから、この間に熟成器の電源を入れて予熱をはじめ、大豆に触れるものを熱湯で殺菌しておきます。中ぐらいのボウルまたは鍋に、大豆を入れる容器、網、箸、計量スプーン、菌液を作る小ぶりの容器、温度計、鋏などを入れ、沸騰した湯を注ぎます。火傷をしないように注意します。なおポリエチレンなどの熱に弱い材質のものは、熱湯消毒をしません。殺菌の済んだ容器を置く盆などをアルコールで消毒し、続いて熱に弱いものを消毒して、アルコールを乾かしておきます。熱湯殺菌の済んだものは、トングなどで注意して水気を切り、消毒済みの盆などに載せておきます。

納豆の作り方  内側がざる状の二重パックは、蓋の下に一回り大きく切ったキッチンペーパーを1枚置くだけで使います。蓋も緩やかで大変使い易いお薦め品です。それ以外のレンジパックと密閉式のパックは、左の写真のようにキッチンペーパーとクッキングシートを容器の底の寸法に切って重ねたものを容器の底に敷きます。結露した水分が下に回ったとき、水分を吸収するためのものです。

 キッチンペーパーを容器の蓋よりも2回り大きめに切って、容器の数だけ用意します。種付けした大豆を入れた後に、2重のパックやレンジパックの蓋の下に、密閉式パックの口に置く準備です。なお紙やアルミフォイルは殺菌しません。手指と鋏をアルコールで殺菌して紙などを切り、予め殺菌しておいた盆などの上に置いておきます。


 

納豆の作り方  菌液を作ります

納豆の作り方  消毒に引き続いて菌液を用意します。納豆菌を耳かきで軽く一杯(耳かき1杯で処理前の大豆200〜600グラム分)量って殺菌した小ぶりのカップなどの容器に入れ、処理前の大豆100〜200グラムにつき熱湯20〜30ミリリットルを加えて、小分け用の大さじで溶いておきます。市販の納豆を種に使う場合は、処理前の大豆100〜200グラムについて10グラム前後の納豆に、20〜30ミリリットルの熱湯を注いで箸などで掻き混ぜ、固形分以外を菌液として使います。なお納豆菌の販売元は、納豆学会の『納豆菌の入手先』に数社紹介されています。私はこの中の成瀬発酵化学研究所から4グラム(大豆60キロ分)を購入して使っています。

 自家製の手作り納豆を種にすることは、絶対に薦められません。残念ながら家庭で無菌状態を作ることは不可能で、どんなに丁寧に殺菌しても、空気中に浮遊している細菌がつくこともあれば、僅かなミスで雑菌が入り込む恐れが十分あります。納豆菌は熱に強く、他のほとんどの菌が死んでしまうような熱湯でも生き残りますから、細菌管理は比較的容易ですが、油断はできません。


 

納豆の作り方  種を植えます

納豆の作り方  高温ですから、火傷しないように十分注意しながら、圧力鍋から蒸し煮した大豆のボウルを取り出します。下に煮汁を受ける容器を置いて、金網にボウルの豆をあけ、再びボウルに戻します。煮汁は料理に使っても、飲んでも美味しいです。水を加えずに蒸し煮した場合はこの作業は省略して、大豆の旨味を逃がさないようにします。写真では大豆から4グラムが分離して汁に出ていますすが、この程度なら残しておいて納豆の味にします。

 大豆に菌液をむらなく振りかけます。納豆菌から作った菌液の場合は、そのまま振りかけ、納豆から作った場合は、金網越しに振りかけます。メジャースプーンなどで、菌液が満遍なく行き渡るよう、丁寧に、かつ素早く混ぜ合わせます。ここで時間を浪費すると、品温が下がって保温に差し支えます。

納豆の作り方 納豆の作り方  ざるつきの二重パックに、種づけした大豆を深さが3センチ以下になるように入れ、キッチンペーパーを1枚置いた上から、蓋を被せます(写真左)。底にキッチンペーパーとクッキングシートを敷いたレンジ対応の容器では、深さを2センチ程度にし、同様にキッチンペーパーを被せた上から蓋をします。密閉式の蓋の容器は、大豆を入れたらキッチンペーパーを口に被せて、その上をアルミフォイルで覆ってから輪ゴムなどで留め、アルミフォイルに楊枝などで小さな穴を5カ所あけます。対角線上の4箇所と交点に開けるのがいいでしょう(写真右)。密閉式のパックの蓋は使いません。紙コップやヨーグルトの紙容器などを再利用する場合も密閉式のパックと同様にします。熟成器を使っての経験では、フォイルに開ける穴は、針ほどの小さな穴が5つあれば十分です。市販の納豆の発泡スチロールの穴を参考にしてください。市販の納豆はあの状態で発酵させたものです。穴が大きいと、乾燥が進む傾向があります。


 

納豆の作り方  保温します

納豆の作り方  大豆が発酵して納豆になるまでに、14〜20時間かかります。この間に種を植えた大豆から水分が15パーセント前後蒸発し、容器の内部で結露します。右の写真は二重パックの蓋の結露の様子です。上下に置いたキッチンペーパーがこれを吸収し、大豆に戻らないようにしています。蓋の隙間やアルミフォイルの穴からは、水蒸気として放出されます。納豆菌が好気性だからという理由で、菌が呼吸できるように穴を開けているのではありません。容器の中には、納豆菌にとって十分な空気が存在しますから、結露の対策がしっかりできていれば、容器の口をすっかり閉じても、納豆はできます。乾燥と結露という二律背反をどう解決するかが、納豆手作りの最大の難関ですが、ここで述べた方法が取りあえずの回答です。

 種付けした大豆の入った容器を、32℃〜42℃で保温します。熱帯魚用のサーモスタットのため、私は35℃前後で熟成させています。熟成器などの保温装置内の空気の温度ではなく、品温がこの温度範囲に保たれるようにします。温度が多少変化しても、30度℃を下らないように、50度℃を超えないようにすれば、確実に発酵します。50度℃を超えるような高温では納豆菌が死んでしまうという記述は誤りですが、管理上は超えないようにするのが望ましいです。

 保温にはヨーグルトメーカーや手作りの納豆熟成器が最適ですが、簡易な方法でも十分可能です。簡易な方法については、納豆菌の頒布元の株式会社成瀬発酵化学研究所の『自家用納豆の作り方』を参考にしてください。読んでみて、なんと大雑把で大胆な記述だろうと感じるでしょうが、東北のおばあちゃんたちは、ずっと昔から仕事の合間に美味しい納豆を作ってきました。それを思えば、これが本筋だと納得できます。ちなみに成瀬発酵化学研究所は、昭和21年に成瀬金太郎氏が盛岡市で創業し、後に東京都練馬区に移転しました。『納豆菌の入手先』に紹介されているその他の頒布元も山形市と仙台市で、東北の息吹が感じられます。

 保温中は、つい覗いてみたくなるものですが、発酵中の容器の蓋は決して開けないようにします。大豆の温度は、空気の温度から推察します。常温から始めた場合、品温はやや低めから気温を後追いするようにして、次第に気温に近づいていきます。熱した大豆から始めますから、熟成器の庫内温度より大きく下がることはありません。容器の蓋を開けたり、温度計を差し込んだり、上下を入れ替えたりすると、温度が下がるばかりか、その度に雑菌が入り込みます。もし乾いてきたように感じたら、アルミフォイルの穴をテープで塞いでください。なおヨーグルトメーカーを使用する場合、最下段は熱源に近いため、乾燥することがあり、私も最初は、この対策に苦労しました。解決法としては、アルミフォイルの穴をテープで塞ぐか、二重パックを利用するのが有効です。

 蛇足ですが、14〜20時間という保温時間は、絶対的な安全を考えてのもので。純粋培養した種を使って、熟成器で作ると8時間で既に白くなっています。市販の納豆を種にした場合でも遅くとも10時間です。熟成器を使わない場合でも、同等の結果が得られますから、長時間の保温が困難だからと、納豆作りを諦めることはありません。冬のこたつ、夏の風呂、夏の日だまり、フットウォーマー、湯たんぽや使い捨て懐炉などを熱源として、毛布などでくるんで保温すれば、午前7時に豆を煮ることからはじめて、12時間後の午後8時には熟成がかなり進んでいます。その後30度を下らないように注意すれば、簡便な方法でも確実に納豆ができると自信を持ってください。ダメ元ではじめてみませんか。


 

納豆の作り方  後熟させて保存します

納豆の作り方  熟成器やヨーグルトメーカーなどで保温を始めてから14〜20時間ほど経過したら、蓋を開けて出来具合を見ます。白い粉をふいたようになっていたら、電源を切って数時間放置します。簡易な保温の場合は、湯たんぽや使い捨ての懐炉などを取り出します。白い粉が見られない場合は、さらに数時間保温を続けます。静かに冷えるのを待っている間に、熟成が進みます。発酵を終えた後の熟成で、だんだん味が馴染んできます。なおツインバードヘルシークイーンには自動冷却機能がついているそうですから、マニュアルで使用法を確認してください。

 冷えたところで1回分ずつの容器に小分けして、冷蔵庫に保存します。好みで小分けしない場合は、二重パックのざるの下と蓋の水を拭っておきます。熟成はその後も進み、風味が増してきます。発酵の後の熟成を後熟と言うそうですが、後熟によって味と香りが増すことは、果物でもよくあります。私は桑を栽培して桑の実(マルベリー、北関東ではドドメと言う)を収穫していますが、収穫後半日ほど放置しておくと、それまで色に斑があったものが、皆同じように黒くなります。処理するまで冷凍保存しますが、納豆も同じで、数日以内に食べない場合は、冷凍保存すると長期保存ができます。納豆菌は環境が悪くなると胞子状態になって生き延びます。

 納豆の効用は、『作り方のアドバイス』や、Wikipedia の『ナットウキナーゼ』などに紹介されています。ワーファリンを服用している場合は、納豆菌の作るビタミンKが、ワーファリンの作用を阻害するので、食べないほうがいいと言われます。納豆菌は腸内でも死なずに、ビタミンKを作り続けるからだそうです。またナットウキナーゼはアスピリンと相互作用を起こし、脳内出血のリスクを増大させる可能性があるという説もあります。しかしこれらの医薬品を服用していない人には何ら問題がなく、健康的で美味しい食べ物であることに変わりありません。手作りの原価は、50グラムの納豆が10円ですから、毎日食卓にのぼせても負担なくいただけます。(ネットで1キロ400円の大豆を購入した場合の原価です)なおナットウキナーゼは熱に弱いので、加熱しないようにします。





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開設:2011.6.15